こんにちは
2024冬のワンフェスについて、
美少女戦士セーラームーン(原作版)より、
・セーラーサターン 1/7キット
・セーラープルート 1/7キット
について、許諾頂きました。
という事で
当日まで、よいキットをお届けできるよう、励んでまいります。
【水洗いレジンについて】
思う事、何を基準に選ぶか、私が大事にしているポイント、
行き当たりばったりで色々と試してきたけれど、
頭の整理の為につらつら書いておこうと思う。
ちなみに、現在使用している機械は、
■NOVA3D BENE5
である。
設定は、
■1層が0.05mmで、露光露光2.7s
3Dプリンターの造形が上手くいくか行かないか、というのは
「機械(3Dプリンター)」+「設定」+「材料」
のバランスがちょうどピッタリ合致するかどうかで決まる。
なので、3Dプリンターについて、レジンについて、
一概に評価はできないし、Amazonのレビュー等に書き込んだ事もほとんどなく、
1度のみ(NOVAの水洗いレジンが出た時は、感動して★5でレビューした)。
自分の設定が間違っているのに、
「上手くできんかった!」等と低レビューを書き込むのは良くないが、
自分の中には、ちゃんと
このとき「良かった」このとき「失敗した」おそらく原因は「これ」
というのを蓄積していかんと。
なので、今までぼんやりと試行錯誤してきた事に関して書いてみる。
そのうえで、今月は色々試し、今回は何のレジンで出すかを決める。
【評価項目】
@造形後、板からの剥離がしんどくない
Aデータ通り仕上がるか?(反りや変形が少ない、溝は溝のまま埋まったりしてない)
B0.3mmのサポートは、直径0.何ミリで仕上がってくるか
C造形後、6時間、7時間後の最後の方でも上手く造形できる
D二次硬化後、衝撃に強い
E環境にやさしい
F色の変化(黄変など)
詳しく書いていこう
@造形後、板からの剥離がしんどくない
これは絶対。重要項目。
剥離がしんどいのは、剥離だけで20分位の時間を要する。
さらに、どうしても剝がれにくい場合に
40〜50度くらいのお湯に浸してから剝がしたりするけれど、
その際に、サポートがぐんにゃりと曲がったりするのを見ると、
造形物を変形させるおそれがあるからあまりやりたくない。
これについては、
NOVA3D水洗いクリアは、きれいにはがれる。
水に浸したりせず、だいたいそのままスルンと。
だから、水洗いも冷たい水で出来、
二次硬化中、サポートもきっちり真っ直ぐな円柱のまま(余程細くしてない限り)立つ。
ANYCUBIC水洗い白、も、だいたいは剥がれやすいけれど、
少し、使用済みレジンが混ざっていた方が剥がれやすいような気がする。
Aデータ通り仕上がるか?(反りや変形が少ない、溝は溝のまま埋まったりしてない)
反りや変形が少ない、というのは、これまであまり気にしなかった、気づかなかったポイントではある。
ただ、今回、サターンの鎌、プルートの杖は、
「真っ直ぐデータ作ってるんだから真っ直ぐなってもらわないと困る」
それも、出来るだけ変形しないように、
配置するとき、垂直に配置して造形してるのに、それでも微妙に曲がってしまうのは
何なんだろう…
経験上、反りや変形が少なかったのは
ANYCUBIC水洗い白、かなぁ。
だけど、プルートの杖の赤い球の部分は、クリアパーツに対してクリアの色で着色したいんだよね…
なので、クリアレジンで反りなく出したい。
難しいなら、もう少しパーツを分割するか…
あと、「溝は溝のまま埋まったりしない」というのは
大事。セーラー戦士の腕のわっかの部分とか、
ちゃんと溝になってるのに、ぬるん、と埋まって出力されるのはしんどい。
つまり、光が当たった部分の周りの液体まで固まらないでほしい、という事なのだけれど
それが結構難しい。
B0.3mmのサポートは、直径0.何ミリで仕上がってくるか
今回は、クリアレジンで行こうか?と考え中だけれども
躊躇させるのがこの項目。
Aの項目とも言ってる事少し被るか…。
クリアレジン、NOVAとSKをこれまで使ったけど、
なんか太めに造形されてる気がするのね。
サポートは、最近は自動任せではなく、
よく形状を見ながら、省いたり、つけ足したりしながらマニュアルでも補完するんだけど、
例えば0.2mmのサポートが、仕上がり0.7mm位で出力されるのは
良くないと思うのね。。
データより太く造形されてる、て事だから。
ダボとダボ穴も、「クリアレジン→太くなった」、これをあきらめるなら、
も一回、その事考慮して、作りなおしたら良いのだけど
そうじゃないレジンがあるならそうじゃない方がよい。
実際、NOVA水洗い白は、割とサポート細いままで仕上がってたみたい。
家にあるから(マーズとかこれで出力してたぽい。細くてびっくりした!)。
という事で、初めてANYCUBICの水洗いクリアを注文してみました。
これが@Aの項目も満たすなら、これに変更。
C造形後、6時間、7時間後の最後の方でも上手く造形できる
高さ5センチ以内のものばかり作るなら、
SKのレジン(水洗い白)も結構良い。
実際、友人や家族にプレゼントしたくて、高槻市のキャラクター「はにたん」の
データを(データは5年位前につくった)久しぶりに出力してみたんだけど、
きれいに細かいところも出ている。
でも、今回、出力エリアいっぱいいっぱいの、長い脚等を出力するにあたり、
SKのレジンは、最後の方、レジンが固くなっていってるのか、
造形じゃない所も固まって、足の先にバリがいっぱいついてくるし、
出力完了後に、レジンバッドの底に固まったものが残ってるし、
それを濾過したレジンが、上手く次回使えるのか、疑問なんだよね…。
これは、おそらくSKレジンの問題ではなく
NOVA3Dという機械が、「光が強め」なのではないかと思う。
Amazonのレビューのどこかに誰かが書いてたけれど、私もそう感じる。
機械を変えれば解決する事も、色々あるんだろうけど、
せっかく問題なく動いてくれているのだし、
「この機械で」上手くいく設定と、レジンを掘り当てたいんだよね。
D二次硬化後、衝撃に強い
靭性、というのかな。
SK水洗いクリア高靭性、は結構よかったな。
金魚のデータを出してみたんだけど、ひれの部分を指でまげてみても
よほど力強くしないと「パリン」とはならない。
でも、Cの問題があって、セーラー戦士には使えない。
NOVA水洗い白、NOVA水洗いクリア、はまぁまぁ強い。
粘り気があるというのか、表面がねちっとした印象になるのはしんどいけど、
耐衝撃ではNOVAレジンな気がする。
E環境にやさしい
これは、正直、私には分からない…
レジンアレルギーにも、今のところはなってないから…
●●という物質を含んでない!とか下水道に流してOK!と言われても
●●という物質の危険性についてよく分からないから…化学系はもう全く分からない。
ただ、環境負荷がどれ位のものを使っているのか分からないということが、
少しずつ自分にストレスを与えていて、水洗いレジンを使う度に
擦り減っていってるようにも思う。
エキマテのような、環境負荷減をPRしている
レジンに変更すべきだろうか。
それともFDM式での可能性を探る?
あるいは、家庭で出力するのを止めて、出力サービスとか…
緊急ではないけれど、
環境負荷というのは無視できない項目だ。
F色の変化(黄変など)
白サフは吹いてから塗装するから、
自分にとってはそこまで重要ではない問題だった。
ただ、今回は、クリアで出力して、そのクリアを活かして
塗装したい部分が多いんですよね…
だから、あまり黄変しないのが良いなぁ…
、と、つらつらとここまで書いてきたけれど
5年前8年前の自分がこれを見れば、
「なんて贅沢な事で悩んでいるんだ???」
「4万円で光造形プリンターを買って、3,000円で1キロのレジンが買える???」
「充分やろっ!あとは手作業で頑張れよ!」と喝いれられそうな気もする。
考えるのも大事。
情報集めるのも大事。
探すのも大事。
でも作業するのも大事。
バランスよく時間を使って、改良していけたら良いなぁと思います。